住まいにアリが侵入すると、テーブルの上に置きっぱなしにした食べ物などに列を作って群がり、住んでいる人の安心と快適を阻害する困った存在として発見されます。こうしたイメージからアリの生態は一括りに捉えられがちですが、実は日本で住まいに侵入するアリにも幾つかの種類があり、中には特徴的な性質を持ったものも存在しています。そこで、ここではアリの食性に注目した大きな区別の方法をご紹介しましょう。 アリの食性は雑食性だと考えている人も多いのではないでしょうか、しかし、アリの食性は大きく2つに別れています。一つはイメージ通りの雑食性、イエヒメアリ、トビイロシワアリ、ルリアリなどがそうで、自然界では虫の死骸などを巣に運んでいる姿がよく見られるものです。 もう一方はアミメアリ、トビイロケアリなどのような種類が持っている吸蜜性の食性です。花の蜜や砂糖などを舐めて食べる習性があり、アブラムシなどから蜜をもらっているアリはこちらの分類に属します。これらのアリは一般的なイメージと違い餌を巣に運ぶ性質が弱いことも大きな特徴です。 こうした特徴に注意すると、住まいでアリを発見した時もどんな生態で何を求めて家に侵入しているのかなど、大まかに判断ができることもあります。アリ駆除を行うまでの僅かな時間でも、アリが寄り付く原因を取り除き、被害を抑えることに役立てることができるでしょう。