「うわっ、何この車、臭いよ」初めて車に乗せた友人にそんな風に言われたら、ショックですよね……。しかし、車のにおいというものは、運転している本人は気付きにくいもの。においには、必ずその原因があります。では、どうして車から嫌なにおいがしてしまうのでしょうか。
今回は車を消臭するにはどうしたらよいのか、その原因と対策についてお伝えしていきます。車内のにおいがうすうす気が付いている方、車内のにおいを人から指摘されてしまったという方は、ぜひ今回の記事をお読みください。車のにおいを取り除いて、快適なカーライフを送りませんか。
目次
車に乗ると嫌なにおいが…においの原因究明
いつもその車に乗っている人は、ご自分が乗っている車のにおいになかなか気がつかないものです。自分以外の人を乗せて、においを指摘されてから初めて気づくことも多いもの。それでは車のにおいの原因には、どのようなものがあるのでしょうか。
におい1、タバコ
まず車のにおいの筆頭に挙げられるのが、何といってもタバコのにおいです。タバコには、タール、ニコチンや窒素化合物、アンモニアやアセルアルデヒドが含まれています。これらの物質が、タバコのにおいの原因です。
車内のような狭い空間でタバコを吸っていると、どうしてもこれらのにおい物質が車自体に染みついてしまいます。中古車として車を売る際にも、タバコのにおいがあると買取価格が大幅に下がってしまいます。
におい2、食べ物
ときには、車内で飲食をすることもあるでしょう。テイクアウトの食品を飲食店で頼んで、車に乗ったまま受け取れる機会も多くなりました。
しかし、何といっても車内は狭く、食事をするには向いていない構造です。車内のように食事をするには狭い空間では、どうしても食べこぼしをしがちなもの。拭き取ったとしても、油をつかった食品など物によってはにおいが染みついてしまうものもあります。
車内での飲食にはフタつきの飲料や雨やガムなど、一口で食べられる食品が向いています。ポロポロ落ちやすいサンドイッチなどの食品は、控えた方が良さそうです。
におい3、エアコン
車のにおいとして特徴的なのが、エアコンのにおいではないでしょうか。梅雨時などはエアコンからじめっとしたにおいが吹き出してきて、不快な思いをされた方もいらっしゃることでしょう。
車内は密閉しているため、エアコンをつけていた車から降りると結露が生じやすくなります。そのため車のエアコンの中は、カビが生えやすいのです。
カビを防ぐには、車内を乾燥させるのが1番です。窓を開けたまま暖房を強にして数分かけておくだけで、カビに効果があります。
におい4、シート
夏場は特に長い時間運転をしていると、体から汗がシートに染みついてしまいます。そのままにしておくと、雑菌が繁殖して嫌なにおいの元になることも。
ご自分の汗のにおいというものは、なかなか本人には気づきにくいものです。人から指摘されて、初めて気づく方も多いもの。意外と盲点ですが、シートも定期的な掃除が必要なのです。
におい5、マット
大雨や台風などの影響で、天候が悪い日にはずぶ濡れの傘を車内に持ち込むこともあります。そのような時に外から持ち込んだ水分や泥などが、足元のマットに付着して、悪臭の元になってしまうことも。
後々に嫌なマット臭で困らないためには、普段から傘に付着した雨水や靴の泥は、必ず車外で払ってから乗車することが大切です。
におい6、体臭
なかなか人というのは、自身が発している体臭に気づかないものです。しかし、スパイスを使ったカレー、ニンニクを使ったイタリアンや中華料理など、刺激の強いものを食べた後は要注意。狭い車内で、体の中から嫌なにおいを充満させているかもしれません。
そんな時はいくら強い香水をつけても、かえって悪臭となってしまいます。人と車に乗る機会がある時は、ご自分が嫌なにおいを発していないか十分に気をつける必要があるでしょう。
におい7、ペット
飼い主にとっては、愛するペットのにおいは居心地の良いにおいかもしれません。そのため飼い主の方は、ご自分のペットが嫌なにおいを発しているなどとはなかなか気づかないもの。しかし、嫌な人にとっては、ペットのにおいは悪臭でしかありません。
車内でケージの中にペットを入れっぱなしにするのは忍びない、ペットを車内で自由にさせたい、という飼い主の方もいらっしゃいます。しかし、マットにペットの体毛がこびりついていると、車内のにおいの原因になってしまいます。ペットのにおいは人のにおいよりも強烈なので、定期的に掃除をしないとなかなかにおいは取れないでしょう。
まず窓を開けて掃除をしてみよう
嫌なにおいを追い払うには、何はともあれ換気が必要です。窓を開けて、車内の嫌な空気を外の新鮮な空気と入れ替えましょう。マットを外に出して、マットの下にあるゴミもちり取りなどで取り除きましょう。
タバコの吸い殻があれば、きちんと捨てておきましょう。食べ物のカスや、動物の毛などが散らかっていないでしょうか。それらのゴミも、きれいに取り除いておきましょう。
掃除の次はアイテムを使って消臭を
ゴミをきちんと取り除いたら、消臭アイテムを使って嫌なにおいをなくしていきます。今では様々なタイプの消臭剤が販売されています。ご自分の使いやすいものを選んで、日常的に使うと良いでしょう。
アイテム1、スプレータイプ
手軽に消臭ができておすすめなのが、車内用のスプレータイプの消臭剤です。車の消臭には車内用の消臭剤を使うと、より消臭効果が高くなります。シートなど布製品の除菌をしてくれるものもあるので、用途によって使い分けると良いでしょう。
アイテム2、置き型タイプ
車専用の芳香剤は、置くだけで済むので簡単に試せる方法です。液体のものは香りが車内に広がりやすいため、即効性があります。固形のものなら車内が揺れてもシートに液体がこぼれる心配もなく、安心。ゲル状になっているものもありますが、芳香剤の香りが広がりやすいのは液体が1番と言えるでしょう。
アイテム3、スチームタイプ
なかなか聞きなれないスチームタイプの消臭剤ですが、こちらも車内の消臭に効果がありおすすめです。こちらの消臭剤は、車内の窓を全て閉めてから使う商品です。
1回の使い切りとなりますが、エアコンの内部まで消臭と除菌をしてくれるものが多いです。そのため、1度で効果的な使い方ができます。1度使用すれば、効果は1~2か月ほど続くので定期的な消臭に最適です。
エアコンがくさいのはカビ汚れが原因!エアコンクリーニングで解決です
梅雨時や夏場など、湿気が多い時期にはエアコンから時折カビ臭いにおいがすることがあります。その原因はエアコン内に水分やほこりなどがたまり、カビが住みやすい環境になっているからです。
エアコン内のカビをそのままにしていると、風邪や気管支炎などの感染症の原因にもなりかねません。そんな時は、悪臭に気付いたら早めにエアコンクリーニングをすると安心です。
簡単にエアコン内のにおいを取るには、エアコンの中を乾燥させましょう。エアコンを消してから窓を開けてから、温度と風量ともに最大にして暖房をかけます。カビは乾燥に弱いので、湿度の高い時期には定期的にエアコンを乾燥させることが肝心です。
エアコンのフィルターをクリーニングすれば、におい対策に効果的です。エアコンのフィルターにはほこりがたまりやすいので、それをエサにするカビが発生しやすいもの。
エアコンのフィルターは、ご自分でクリーニングできます。エアコンのフィルターを外して、中性洗剤を薄めた水の中に1時間ほど付けこんだ後すすぎます。その後十分に乾かしておけば、クリーニングは終了です。定期的にフィルターのクリーニングを行っておくことで、カビ対策になります。
車のにおいは放置しても消えません!クリーンにするには対処を
車のにおいは、放置しておくことは厳禁です。車内の嫌なにおいを取るには、何らかの対処が必要です。
臭いにおいを放置しても負のループ
窓を開けて換気を行っても、シートなどに染みついたしつこいにおいは簡単にはなくなりません。放置しておけばおくほど、しつこいにおいは取るのが難しくなってしまいます。臭いにおいを放置しておくことは、負のループにしかならないのです。
悪臭を放つ車には、何か原因があります。その原因は、食べこぼしかもしれません。またペットの体毛かもしれません。何にせよ、その原因を放置しておいては根本的な解決にはなりません。まずにおいの原因を取り除くことが、大切です。
放置することで起こるデメリット
悪臭を放置しておくことは、衛生上のデメリットが大きくなってしまいます。エアコンのにおいは、カビが原因です。カビを放置しておくと、風邪や気管支炎など感染症にかかる危険が高くなります。
またペットのにおいの原因には、ペットの体毛や尿などに菌が潜んでいる可能性も。それらは人間にも感染してしまいます。
車内に嫌なにおいが残っていると、中古車の査定額が下がる要因となることをご存じでしょうか?万が一車を手放す時になって後悔しないためも、普段からのお手入れが必要なのです。
消臭することで起こるメリット
車の消臭をすることで得られるものは、大きいです。まず嫌なにおいがなくなることで、車内でのストレスが減らせます。人を乗せた時に不快な思いをさせることも、なくなります。
また、においの元であるカビを取り除けば、風邪などの感染症にかかるリスクも減らせます。車に乗らなくなった時でも、においがしない車なら中古車買取業者の査定額を高くできる可能性があります。このように、車内の消臭をすることで得られるメリットは多いものです。
自分では限界を感じたらプロに相談を
普段忙しい生活を送っている私たちは、車を使うことは頻繁にあっても、そのクリーニングまで手が回らないことも多いものです。日々の仕事や家事、子育てで忙しいという方は、手間のかかる車の掃除をする時間まで作ることが難しいかもしれません。
しかし、ご自分や同乗者の健康を守るためにも、定期的なクリーニングは欠かせないものです。もしご自分ではなかなか時間が取れない、やり方が難しいという方は、クリーニングのプロに依頼しましょう。プロに依頼すれば、ご家庭で行うよりもはるかに効率的に車内のクリーニングが行えるはずです。
まとめ
車のにおいには、様々な原因があります。人の体臭やペットのにおい、エアコンのカビ……。原因は様々ですが、きちんと対策をすることでにおいを取ることは可能です。今回ご紹介してきたような方法で、車の掃除やクリーニングを定期的にされてみてはいかがでしょうか。
もしなかなか時間が取れない、ご自分では難しいという場合は、クリーニングのプロの手を借りるのも1つの方法です。あなたが車のにおいを取り除き、快適なカーライフを送られることを願っています。